漫画レビュー~遠藤ってば!~

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ぱすてる

                漫画読みの歴史を支える1品

■こういう恋愛漫画、1本は欲しいよねとかいうあれ■

「ぱすてる」
作:小林 俊彦
連載:週刊少年マガジン(講談社)→マガジンSPECIAL (講談社)
定価:¥ 440(一部過去は¥ 420など)


ストーリー:★★☆☆☆

画力:★★★★☆ 

キャラクター:★★★☆☆ 

構成力:★★☆☆☆ 

遠藤のツボ:★★★★☆ 

                              総合:★★★☆☆

※詳しい評価基準はこちらの採点項目をお読み下さい


~あらまし~
広島県・尾道に住む只野 麦(ただの むぎ)は高校1年生。父は仕事柄家を空けることが多く、母は幼い時分に亡くしている為、実質的に一人暮らしである彼は家事全般に通じながら毎日の日々を過ごしています。彼女と別れた寂しさを紛らわす為に海の家でバイトをしていた所、美少女の月咲 ゆう(つきさき - )と出会います。偶然出会った2人でしたが、その後改めて再会。ゆうの父親が死に、親友である麦の父親に娘を託したということで親不在の元、ゆうの妹つかさを交えて3人の共同生活が始まるのでした。

~レビュー~
あらましが全然抑えきれてない(笑)
と、言うわけで!
何を今更なレビューで大変恐縮ではあるのですが、今作は当ブログを開始した当初から所持していた作品でして、同様の背景をもっている他作品もまだまだあるにはあるんですが、徐々に消化していかないと溜まる一方であるということで、23巻の発売に合わせてレビューをさせていただく運びになりました。
マガジン系列なので知らない人のほうが少ないタイトルかも知れませんが、無論未読で知らないという人もいる。
そんなわけで巻数も20の大台を突破している作品で手を付けようにも……なんて印象も持つことだと思いますので、その辺りをフォロー出来るような(購入に意欲的になっていただけるような)話が出来ればと思います。




さて、この「ぱすてる」。
連載が開始されたのが2002年というわけで、何だかんだで7年以上もの間連載されている俗に言う長期連載作品になります。
メリットもあればデメリットもあるのが長期連載ですが、恋愛漫画の場合どうでしょうか。

未読者向けに語っていこうとは思っていますが、やはり気になるのが展開の如何ですよね。
恋愛漫画というものは実際に付き合う=ゴールのような節も強いですし、いざ付き合ってからの押し問答なども描かれる作品ならばどこまで描写するのか、終わりの目星はどの辺りに落ち着くのかなど。

なもので、まずは内容に触れるのは後回しにして作品の大枠を分割して整理させていただきたいと思います。

よく一般的に言われているのは第一部と第二部として明確に展開として区切れる箇所がある、というものです。
麦とゆうの同居生活のあれこれがあり、一度ゆうが尾道を去るという展開になっていくんですね。
これが1~6巻までの展開。
その後、すったもんだあってゆうが戻ってくるというわけで7巻~現在(23巻)までを第二部。

ですが、私の視点で言うとこれにもう一つの分割が加わります。

14巻になるのですが、麦は同居生活がちぐはぐになることは許されない、ゆうの居場所を奪っては……という漢気によってゆうへの恋心を抑えているんですね。
そんな展開もありーので、14巻になって大きな山場。
正式に麦がゆうへ告白をすることになります。
そしてそれ以降での話となれば、

1~6巻:家族になるということ
7巻~14巻:育まれる愛情
15巻~:穏やかな信頼

勝手にサブタイトル何様だよwという話ですが、端的に言ってしまえば3つに分けられるかなという気兼ねはしています。

作品自体としてはピークと思われる15巻以降、今現在まで連載が続いているということを振り返っていただければ展開のスピードがどんなものかなどもお察しいただけるのではないでしょうか。

では次に絵柄の変化も長期連載では気になる、というわけでテキトーなピックアップではありますが、2つ比較表紙を。

連載開始当初

連載始めはこんな感じです。ようするに当初から画力は◎。

二桁巻数になった辺り

正当な進化という感じがしますね。

でいて、現在は上記の23巻の表紙画像というわけです。ちなみにもうお分かりかと思いますが写っている人物がヒロインのゆうです。



でここまでの情報だけだと、表紙画が表紙画だけに少年誌のお色気担当的なあれだろ?と思う人が大多数なんじゃないかなと思うのですが、実は中身は硬派と。
手法としてサービスカット然り、その辺りは数多ある作品と同様ではあるのですが、家族愛だったりハートフルな構成を重視しているので、毎回の表紙画像にみられるようなイチャイチャパラダイス的なイメージとはかけ離れています。
判り易い例ということで挙げさせていただきますが、週間少年ジャンプで連載されていた「I"s(アイズ)」的な色気を想像した人がいたとすればそれとは程遠い所に趣きを置いている作品なので、純愛だったり田舎の風物詩を捉えた風景に感慨を覚えるだとか、全体としてスローな感じに合うかどうかによっても読んで得る印象は変わってくると思います。
刺激的(笑)なエロス分はないに等しいので、合間にちょこちょこくるんだろ的な期待を寄せて読むと肩透かしですわなぁという印象も。

恋愛漫画において「育む」のようなイメージの作品ってどちらかというと稀有というか、そういった暖色系の恋愛漫画が長期連載で1本、どーんっとあってもいいじゃない!というのを体現しているような作品と自分の中では位置付けております。


全体像の話はこの辺りにして、以降は個人的に(良くも悪くも)ポイントになった点を挙げていければ。

まず、主人公の外見。
やはり読者というものは主人公に想いを重ねるもんですよね。
男性読者的視点の話ですが、気分的にはイケメン寄りの方が読んでいて気分のいいものだと思います。いや、むしろフツメン以下が主人公というのは一般的にはあまりみない。
で、今作の主人公麦はと言うと……、

ずばり小さくて幼い顔立ちで弱弱しくて田舎っぽくて、キャラの外見から感情に入っていくにはちと厳しいと思います。
それとは対照的に内面は心の穏やかな、稀に見る思いやりのある優しい人物というわけで、もしかすると読んでいてイラッときちゃう人もいるかも知れません。
作品の空気感と同様に勝手にやってろや的な、突き放した感じを作風から感じ取れてしまうこともまた事実だと思います。
二桁巻数に到達するくらいになればその違和感も読者として飼いならされる感はありますがw

次にゆうの性格。
天然で純真無垢といえば良い見方ですが、これも作品の全体の空気同様に浮き沈みが性格としてないというのが展開を左右するヒロインとしては弱いです。
土台は恋愛漫画なので、求めるベクトルが違うというわけではないと思うのですが、主人公=読者に対する揺さぶりの推しが弱い。
これは作品全体に言える事かも知れません。やれ主人公以外に好きな人が!?とか主人公と喧嘩をしてしまって危機的状況にとか展開としてあるにはありますが、ハートフル系の路線であってももう少し頑張れるんじゃないかなって。
ようするに普段の自分の口で表現させていただくならば、メシウマ描写は23巻に至るまででは少ない、期待値に応えてくれてないというのが本音です。

実際がどうかはわかりませんが、そういった特質も大らかに温かく見守る日常の素朴さを好む層しか今は読者層がついてきてないんじゃないかなぁというのは感じます。

ちょっと言葉を悪く言うなら惰性で買ってるというかw

まだゆうの本心が全くわからない初期の頃の押し問答、大枠で見れば麦が告白するまでの14巻までの流れは恋愛漫画やってるなぁという感じなのですが、15巻以降メシウマ描写を存分に出せるはずなのに作品のトーンダウンが激しいというか。
20巻の大台前後からは恋愛ジャンルではない日常系漫画の良質な恋愛分にすら太刀打ちできてないような。

これは私個人としての要望ではあるのですが、今現在の高校編では展開にも描写にも限界があるんですよね。面子も一定で展開の波も落ち着いてしまっている以上話を広げようにも広げられないと思うんです。
もういっそ、大学編来いと。
アダルティな展開も入れて作品に動きを出していこう、と。

求められているのは読者を揺さぶる恋愛の妙なのではと強く思うわけですが、その辺りをどう感じるかは実際にお読みいただいて色々感慨に耽って欲しいと思ってます。

総じて否定的な物言いが多かったようにも思われるのですが、今作が23巻も続いているというのは非常に素晴らしい点です。
安定した恋愛漫画を長期巻数で読む幸せというのはやはり格別でもあるんですよね。
いや、むしろこの点は非常に重要ですね。
最重要と言っても過言ではないかも知れません。
良い所で現行に追いついてしまうってことが最近の作品を新規開拓していくうえでは非常に多いです。
今作を未読な方は、山あり谷ありその先の平地ありと濃縮した作品の様々な顔を一気読みできるということを考えると羨ましい限りです。

えぇっと無理やり長期連載の作品を未読な人へ勧めるような締めをしてしまってうさんくささ満載なのですが(笑)、現行まで追う価値はある作品だと思います。
全て新品で買えなんて過酷なことは言いませんので、古本で買ったり近くで売ってない抜け巻を新品で買ったりしながら是非とも一緒にぱすてるの行く末を体感しませんか?

ってな所で作品の中身にはほぼ触れてないレビューでしたが、温かい気持ちになれるような作品を探している人や上記をお読みいただいていけそうだと思った恋愛好きの皆さんは是非ご一読あれ。

※このレビューは23巻まで既読時のレビューになります


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Date:2009/08/29
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