漫画レビュー~遠藤ってば!~

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荒川アンダー ザ ブリッジ

                何故この巻を表紙に選んだかって?好きだからさ。

■奇想天外人情コメディの決定版!?■

「荒川アンダー ザ ブリッジ」
作:中村 光
連載:ヤングガンガン (スクウェア・エニックス)
定価:¥ 540(一部¥ 530)


ストーリー:★★★☆☆

画力:★★★☆☆ 

キャラクター:★★★★★ 

構成力:★★☆☆☆ 

遠藤のツボ:★★★☆☆ 

                              総合:★★★☆☆

※詳しい評価基準はこちらの採点項目をお読み下さい


~あらまし~
世界のトップ企業社長の御曹司である市ノ宮 行(いちのみや こう)は、家訓でもある他人に借りを作ってはならないということを実践して生きてきました。ある日のこと、溺れてしまった所を河川敷に住むという謎の美少女に助けられます。命を助けられたというこれ以上ない借りを作ってしまった行。あれやこれや彼女の望みを叶えようとする行でしたが、彼女は重度の電波さんで話が噛み合いません。結局、恋をさせてくれという願いに対して引き受けざるを得なくなった行は、彼女が住んでいる河川敷に住まうことになるのでした。しかし、荒川の橋下では常識とかけ離れた人外とも呼べる人々が数多く住んでいて……。前途多難な行の運命や如何に。

~レビュー~
さて、今作も先日というには間が空いてしまいましたが9巻目が発売されまして、そろそろレビューしないとなといういつものパターンに従ってレビューさせていただく運びになりました。



始めに言っておくなれば、知っている人には当たり前の事実にはなりますが、今作を書かれている作者はあの「聖☆おにいさん」を書いている作者としても有名です。
各所で盛り上げられて今や漫画好きであれば一度は聞いたことのある作品でしょうが、今作とのイメージが若干かけ離れている為、同じ作者だったんだーと思う人が中にはいるやも知れませんね。
というか私がそう思った一人なんですが(笑)
まぁそんな雑談も挟みながら、実際にみていきたいと思いますが、その前に。


まずは私が今作を読むようになった経緯から簡単に説明したいと思います。長いですけど、抽象的に概要を伝えたいとは思うので、目を通していただきたい所。
未読の人にもイメージが沸きやすいかなと思う為ですが、恋愛脳乙の私からはどうしても触れておかなければならない点なので。
今作が人情溢れる下町系のコメディ作品であるというのは風の便りで聞いていたことでした。
なにやら外見の変わった奇人変人の登場人物が織りなす新感覚の日常系コメディ漫画なのだ、と。

結果としてその認識には変わりがなかったのですが、私としてはある一点において若干の誤差を感じるのでした。
若干、ですよ。

それは、主人公とヒロインの恋愛がなかなかに良いという認識。

正直な話、良作コメディというだけだったら手が伸びるのはもっと後だったかも知れません。ただし、恋愛要素が絡んでくるとなれば話は別。

何とも情報に踊らされた読み方だなプゲラという話で恐縮ではあるのですが(笑)、私は読み始め初っ端から恋愛分にwktkして読み進めたわけなんですね。

そしたらどうでしょうか。

存外恋愛分は無しに等しいさじ加減。
そしてコメディ要素も聖☆おにいさんを最初に読んでいた自分にとっては肩透かしに近い感覚を覚えることに。質の話ではなくジャンルの使い所の話ですが。
質という話をするならば向こうは合ってこちらは合わない人もいるでしょうし、その逆もまた然りでしょう。
方向性がより聖☆おにいさんの方が定まっていたという話で捉えていただければ。
今作は人外キャラの個性で保っている感じで、その魅力度はかなり高いのですが、肝心のギャグ要素自体は不条理ギャグが噛み合っていない雰囲気が最初の数巻は漂っている感じです。
えーーーー!wwwwというインパクトが聖☆おにいさんにはありましたが、こちらは何とも消化不良気味というか。
ほろりと良い話に急にシフトチェンジしたりして、そのほろりの話自体はとても良い出来なのですが、悪い意味で恋愛やらシリアスやらコメディやらの要素がごっちゃになっている感じというのかどうか。

どうなんでしょうね、こういう風に言いますと悪いことしか言ってないような印象を与えてしまいますが、ギャグ要素にほろ苦い感じというか人情系統やシリアス系統の話が融合していて、それが相乗効果でカタルシスを生んでいて良いと思われる人もいるだろうし、実際その側面もあるとは思っています。
作風としてそういう色をつけれるというのはこれまさに才能にして素敵なポイント。
ただ、物語の構成面でそれを生かせてないに一票投じたい。

打ち出したストーリーをどう構成して引っ張っていくかによりけりだと思うのですが、聖☆おにいさんのような割り切り型の話にはしてない以上はもう少し強弱をつけてストーリーにメリハリをつけて欲しい。
端的に言うなれば毎回の話のオチや締め方はいいのに、ストーリーの広がりが全くなく、キャラの個性も魅力的なのにそこで止まってしまっている印象。
それでも、いつまでも続く的な心地よさの描写が秀逸ならばそれでよしなのですが、それも体現しきっているかと聞かれれば否で、そこが非常に惜しいと言える。


恋愛面のお話からはだいぶ逸れてしまいました(汗)


主人公の行は美少女ニノに助けられるわけですが、荒川河川敷の住人の1人となってからはリクルートと呼ばれるようになります。通称でリクですね。
助けた少女ニノも本名ではなく、住人になる者にはあだ名がつけられるというわけで、登場するキャラクター達は皆がコードネームのような名前で外見も曲者揃いです。

始めは厄介なことに巻き込まれたと思っていたリクがニノや河川敷の住人の暖かさ(大半はひどい扱いであるが)に触れて成長するとともにニノと恋を育んでいく。

そう、育んでいく過程がどうなんだYO!という話なんですが、成長物語としては良質であっても恋愛要素としてみると私の期待を満たすような路線では現時点でないという話だったんですね。

この辺り、毎度私のレビューをご覧いただいております皆さんに何となくでも伝わっておりましたら幸いです。

ぶっきらぼうなニノが時折見せる表情や仕草や言動、それには恋愛要素における一筋の光る萌え悶え要素が詰められてはいるわけですが、ステップアップはしていかないし、距離感を読者との間に見えない壁として設定しているキャラ設定のようで、これがまたのめり込むには弱い。

結論としてですが、恋愛要素に期待して読もうと思っている人にはお勧めしないということです。
また、聖☆おにいさんのような洗練されたギャグ系統を期待した人にもお勧めはしにくいです。

どういった人にツボるのかと考えましたが、感情の浮き沈みや繊細な心情に感傷に浸りたいと思っている人で、それなりにラブでもコメでもバッチ来いという人が読んだら面白さを一番味わえそうかなと。
ギャグの中に漂う哀愁感とかをここまで形にして表現している点は率直に凄いと思いました。
また、一度作品の世界観に馴染むと、キャラ同士の掛け合いがどこか病みつきになるようなクス笑いを提供し続けてくれるようにも思います。

そうですね、

「馴染むと病みつきになる哀愁系不思議コメディ(ラブもあるよ☆)」

そんな作品なのかも知れません。ってどないやねんっちゅー話ですが(笑)


これが完全なラブコメ作品として流れていくのならば個人的にはうれしかったのですが、どうにもこうにも奇想天外系統のままでストーリーが宙に浮いてしまっているのが私の感性にはやや合致しませんでした。

とはいえ、登場するキャラクターの魅力がかなりの牽引力を持っていて素晴らしい(特に星と呼ばれる外見もまんまの人物の破壊力やよし)ので、関心が薄れても読ませる力は不思議と備えている作品かなと思います。

キャラ漫画と言い切ってしまうにはちゃんとストーリーもあるのだけれど、まぁその範疇という気兼ねはします。

一言で言ってしまえば惜しい作品なのかなと思いますが、個性としては確立していますしそういう作品として後は読者の合う合わないにかかっているのかも知れません。

物語の核心としては、ニノの謎が徐々にわかってくるにつれて物語の締め方を模索しているような流れにはなっていますが、どんな結末を迎えるのかはやはりここまで追ってきている身としたら気になるわけで、最終巻までついて行こうと思っております。




と、これで終わってしまってはやや外郭だけ拾いすぎかなとも思うので、少しだけ作品内にも触れましょう。
登場する人物は荒川の河川敷に住まう住人が大半です。
それぞれ何か心に抱え込んだものを持った状態で河川敷に集ってきているのですが、その面子は自称がつきますが河童だったり金星人だったり星だったりシスターだったり超能力を身につけている幼い兄弟だったりオウムだったり何でもござれ状態です。
ただし、その奇抜なキャラクター全てが埋もれずに活きている点は流石。
ちなみに本当にそうなのか被り物をしているだけなのかは神のみぞ知るでいいかと。
主人公である行=リクルート=通称としてのリクが、段々この河川敷の住人として馴染んでいく様、そして馴染んでからの弄られキャラとしての魅力などは、コメディ作品として上記で色々指摘はしましたが一定水準を超えた面白さを提示しているように思います。
色々なコメディとしてのツボがありますが、特にキラキラ目(少女漫画的な)になるリクのうふふあははな壊れ方などは一貫して良い味を出しているかなぁと思ってます。
その辺り、登場人物の多彩さと同様に笑いのギミックは色々と仕掛けられているので、是非とも実際にお読みいただきたいと思います。
作品の勢いとしては一辺倒ではなくカラフルな印象を与え続ける作品だとも思うので、そこで読者の感性と合致する箇所が多ければ私が今回レビューした印象よりも鮮やかに面白さを体感できるかと思ってます。
とは言いましたが、ようするには「電波」なキャラの言動に頭が馴染んでいけるかとかそういう要素が重要な気がします。

いやぁそれにしても。
再三にはなりますが、リクとニノの関係が進展加減として見た時に「ない」というのは恋愛好きには残念です。
もしあったとしても二人の性格上、描写には限界があるでしょうし恋愛の路線から完全に逸れているのは個人的に何ともいえない心境。

これだから恋愛脳は



※このレビューは1~9巻既読時のレビューになります


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Date:2009/10/09
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