漫画レビュー~遠藤ってば!~

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まんがの作り方

                次世代百合の波を感じるぞい

■2009年本格連載の百合漫画の新たなバランスに唸る■

「まんがの作り方」
作:平尾 アウリ
連載:COMICリュウ (徳間書店)
定価:¥ 590


ストーリー:★★☆☆☆

画力:★★★☆☆ 

キャラクター:★★☆☆☆ 

構成力:★★☆☆☆ 

遠藤のツボ:★★★☆☆ 

                              総合:★★☆☆☆

※詳しい評価基準はこちらの採点項目をお読み下さい


~あらまし~
今回は連載誌の公式HPから記載を引用させていただきます。♪のノリが久しぶりにツボったので。

川口さんは、13歳でマンガ家デビューしたものの鳴かず飛ばずで、現在は再デビューをめざす19歳。森下さんは、<さち>というペンネームで活躍中の人気マンガ家。森下さんは、先輩の川口さんに一途な想いを寄せている。一方の川口さんは「ガールズラブって流行ってるから、マンガのネタになるかも…」という不純な動機で付き合い始めるのだが…。
各方面で話題爆発の<百合>マンガの新潮流♪

~レビュー~
まずは外枠の話を。
作者は徳間書店で発行されている「月刊COMICリュウ」にて新人賞の位置付けで募集が行われている龍神賞で銀龍賞(2番目におkの認識でよいかと)を受賞、その流れのまま同作品が読みきりを経て不定期連載、そして今年度から本格連載したという流れがあります。
この龍神賞、いわゆる漫画通の中では評判のようで、ジャンルを問わない、新人を受け止めるてな感じで個性派な作品が集うのだとか。
何か持っている空気感が独特というわけで、今作からはその流れを汲み取ることが出来るんじゃないでしょうか、ということで実際に作品に入っていきましょう。




タイトル「まんがの作り方」ずばりという作品なのですが、その概要はあらましで把握していただきたい所。
今作には俗に言う漫画道を描く漫画というジャンルがちらついています。
漫画道漫画でありながら百合を重ねてくるその視点、組み合わせとしてありそうでなかった発想。
ただし、どちらの側面もディープに描かれているわけではなくむしろ極ライトな描写で、ある種日常系漫画にありがちな雰囲気漫画の域は出ていないと言ってしまってもあながち間違いではないかも知れません。
雰囲気と台詞回しでもっていく作品かなと思いまして、特筆して語るポイントというのが薄いので、個人的に感じた点に絞って書き連ねたいと思います。
まぁそもそもこの手の作品を既刊2巻でレビューすること自体あれなんですが(笑)

川口と森下の主要2人物以外はほとんどモブキャラでして、典型的な心情漫画というか百合漫画のジャンルに属しているかなと思います。
川口が森下と接する理由と森下が川口に寄り添う対比が鮮やかに描かれており、微妙な人間関係の距離感の描写が巧みだなぁというのがまず感じた点。
ともすれば川口が森下を弄んでいるのかと思われがちなのですが、森下はそういった川口の意図すら含めて一途な想いを寄せていて、その微妙な間(ま)というのが独特のふわっとした不思議な空気感を演出しています。
また、川口の森下に対する心の変化があっけからんとしながらも繊細に扱われており、この心情表現の作風は作者ならではのものだと感じました。川口も森下を企み云々関係なしに想っていく面もあり、だからこそ百合好きにも安心してオススメ出来るかも知れません。
実は禁忌の地雷描写キターでは済みませんからね(笑)
何はともあれ是非とも体感して欲しい新鮮味がそこにはあります。

具体的に言葉にするとどうなんだという話なのですが、登場人物の日常が非現実的なというか宙に浮いた隔離世界のような日常の印象を抱かせるのですが、当人達の口から紡がれる台詞は至極現実的なのが良い意味でギャップを呼んでいるのかなと。
漫画道的な要素も扱うわけでリアルな言動というものも作者の声を借りて語られるので、そのせいもあるのかなぁーとは考えたのですが、どうやら川口と森下のやりとり全般にその形容しがたい現実感は潜んでいるみたいで。
かと思えば2人の間で交わされるコメディはこれまた投げっぱなしジャーマンを読者で拾ってくれみたいなアクセントの付け方で、ツボにはまる人にははまるかもしれません。


えぇっと、ここまで書いて振り返ってみたら物凄く自分自身が宙に浮いたようなレビューをしていて驚いた。


何なんでしょうか、掴みどころがないのは読んでいただければわかるとは思うのですが。
ただ言えるのはもう少しキャラ付けを媚びてありがちにした方が面白さがハッキリしただろうになということは思います。
例えば川口。どこか冷めていて乾いた印象を与える女性なのですが、じゃぁいっそもっとクールにして森下に対してツンデレキャラにした方が良かったんじゃないかとか。
変に人間的な弱みを持たせないで排除した形で。
むしろ主人公の視点を森下にして、今言った性格付けの川口と絡ませた方がわかりやすかったんじゃないのかと。
しかしそう頭に描いた作品を見てみるとやっぱりどこか見慣れた作品像になってしまったわけで、でもその路線が嫌いじゃない人は多いのも事実だとは思いますが。

女性同士がイチャイチャする描写=大枠での百合描写としては入門という位置付けの作品で、捉え方によっては日常系漫画特有の中身の感じられない漫画と感じる人もいるでしょう。
それを飛び越えてオススメとは言いづらいですが、要素としてはライトに仕上げる中で心情や台詞を大事に扱っているので、縛りなく色々な人に読んで欲しい作品ではあります。
ただ漫画道に注目して読もうと思った人がいるならば注意しておきたいのですが、やってることは漫画道と百合との融合とか言いますが、結局は百合漫画の範疇に落ち着いてしまっているので、期待は禁物です(笑)
言ってることも作者の経験則の範疇で、あるある程度なものです。
また百合漫画としても、片方はガチで片方はどちらもいけるけど付き合ってますみたいな側面があるので、今後の展開によっては地雷描写がくるかも知れませんし、上記では読め読め言うてますが最終的な決断は自己責任お願いしたい側面は大いにありますのでこちらもご注意を。
恐らくは2巻まで読んだ感じではそこをぶち壊しにするような展開にはならないと思いますが、実際現段階では断定は出来ませんので。


結局何を推したいかと言われればやはり心情表現になるでしょうか。
作品自体がもろ日常系漫画の範疇にありながら百合漫画にみれる「にやにや要素」も卒なく提供してくれて、かと思えば相手を思うことに関する押し引きなど不安定な心情もしっかり捉えていて、これが新しい作家さんの才気なのかなと感じるに至ります。
これでまた絵柄がファンタジーというか淡いのがまた作品の世界観をしっかり支えています。

深いストーリーの妙がなくても心情表現に才気を感じる作品は一定以上の面白さを見せてくれる、そんなことを思いました。

でもこういう作品を読むと、もっとツンデレとかそういうあざとさの象徴のキャラクターでこのレベルの心情表現の妙が合わさった作品出てこないかなとか思いますよね。
これは私に限ったことかも知れませんが、こうやって切り詰めていくと良い要素と良い要素が描け合わさった作品はなかなか出てこないということなのかなとか作品の枠を超えた事柄に思いを巡らせたりするのでした。

ちなみに恋愛漫画好きとはジャンル分けしておりますが、どちらに近いかと言われれば日常系漫画でしょうか。
扱っているのが2人の関係ということで恋愛漫画に入れさせていただいております。

※このレビューは1~2巻既読時のレビューになります


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Date:2009/10/22
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