漫画レビュー~遠藤ってば!~

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ばらかもん

                まぁ美和だわなみたいなw

■スローライフと男性主人公のツンデレ属性が光る■

「ばらかもん」
作:ヨシノ サツキ
連載:ガンガンONLINE (スクウェア・エニックス)
定価:¥ 600


ストーリー:★★★☆☆

画力:★★☆☆☆ 

キャラクター:★★★★☆ 

構成力:★☆☆☆☆ 

遠藤のツボ:★★★☆☆ 

                              総合:★★★☆☆

※詳しい評価基準はこちらの採点項目をお読み下さい


~あらまし~
長崎県にある五島列島を舞台に、若くしてその才能を認められている書道家の青年が、とある事情から都会を離れこの島に来たことで物語が始まります。疲れ果てていた彼と個性豊かな人情溢れる島民達の交流をスローライフと題して描きます。

~レビュー~
レビュー投稿時点でのお話ですが、つい先月2巻も発売されまして、運営再開(2010年3月までの期間半年以上運営休止してました)に伴って始めにレビューするならなんだろうと考えていたのですが、今作ほど適任な作品もないな、と。

まさに作品の柱ともなっているこの言葉、

スローライフ

ありそうでなかったこの視点、私自身が運営再開に際して必要不可欠と考えたスローライフの精神を持つ今作をレビューしていきたいと思います。
さて、今作は書道家と島民らの交流を描く日常系漫画になるわけですが、書道家という点にまず言及。
もしかすると書道という言葉が一人歩きしてしまい、とめはねっ!のような書道漫画なのではないかと考えた人もいるかも知れません。
現時点では主人公の属性に掛かっている程度で、書道に関心がある人がその要素目当てで読んでも肩透かししてしまうと思われますのでご注意下さい。
あくまでメインは主人公の成長と島民達とのハートフルコメディに重きが置かれた作風になっています。

して、今作はありそうで誰もが突いてこなかった要素の上乗せをしている点に興味が惹かれました。
まず島=田舎暮らしというこてこてのノスタルジーにあえてキャラの魅力を先行させた交流そのものを主題にした日常系漫画のジャンルを掛け合わせてきた点です。
どうしても恋愛脳の管理人ですから、島を舞台にした話と聞くとよくエロゲの舞台にされる地元が島で帰ってきたぜみたいな話(果ては猟奇的事件がみたいな路線)やその島にまつわる伝説がみたいな伝奇作品ものを連想してしまうのですが、予想に反して濃ゆい日常系漫画を推してきたんですよ、この作品は。

それだけではありません、最近は日常系漫画のトレンドになっているのかわかりませんが、愛くるしいこどもキャラを主要人物に持ってきたりもう昨今このジャンルが大好きな読者としてはあって欲しい要素が抜け目なく導入されている。
ある意味で鉄板要素を奇をてらわずにしっかり忠実に描いている作品と言えるのかも知れません。
どのキャラも活き活きとしていて、潜在的にして欲しいなぁこの描写があったらいいなぁと思い描く行動も魅せてくれる感じです。
そういった意味では抑え方が上手い作者なのかも知れません。

登場人物の話をするならば、まず↑の表紙にもなっている主人公の前で腕を組んでいる少女。
琴石なると言ってまぁ言わば元気だけが取柄のような少女なんですが、なんだろうな……ころころ変わる表情と主人公が大好きな所とか読者への気に入られ方を心得ている(気に入られ方なんて打算的な表現をすると語弊がありますが)。
と思いきや島民として登場する近所のおっさんだったり学校の先生だったりもモブキャラじゃなくてしっかりと味のある性格で描かれていたり、色気がないなーと思ったらなるの面倒を見ている女子中学生らを登場させたりご年配の人の暖かな交流だってあるし高校生の男子学生との男の繋がりだったり言葉通り主人公と島民達の交流が物凄い魅力的に描けているんです。

現代社会で忙しなく生きている我々にとっての離島生活の理想みたいなものが、これでもかというくらい地に足をつけた状態で描かれます。
良質な日常系漫画が増えている喜びを噛み締めたい、そんな気にさせてくれる作品ではないかなと思いました。

そして忘れてはならないのが主人公の属性!
これは男性読者にとってはパンチ力に欠けるものではあると思うんですが、男性版ツンデレなんですよ、主人公が。
はっきりいって私自身の琴線には全く触れないこの要素ではありますが、逆に考えろっていうね。
女性キャラのツンデレは大好物なのが男性読者の一般的な思考でしょう(例外はもちろんいますでしょうけど)。
じゃぁ女性読者視点でみたらどうなんだろうか、と。
男性目線で言えば、いや私目線で言えば主人公が女性の漫画でツンデレ気味のカッコイイキャラだったらまぁまず惚れ込みますね。
じゃぁ女性読者ならどうか。

考えただけで結構パンチ力の効いたメシウマ描写になるはずで。
だからという繋げ方は安易ではありますが、女性読者が読んだとしたら面白さ2割り増しくらいにはなるのかも知れません。

そして忘れてはならないのが顔芸要素。
いわゆる崩し画とも崩し顔とも形容出来る描写ですが、この辺り凄い魅力的です。
人物や動物のデフォルメも時折挟まれますが、個人的にはかなりツボってしまいました。
この辺りは是非とも実際に読んでもらってあぁこれかって感じて欲しいんですが、なんていうかプリティーみたいな言葉が似合います。
憎らしくなる可愛さみたいなのが溢れんばかりです。

いやぁ最高にイカした日常系漫画が連載され始めましたね!




……で終わるはずもなく(ん?w



面白いけれど何か物足りません
そうです……、恋愛要素ですよ。
ほらね、また恋愛脳が疼いたかって思ったでしょう?
もっと厳密に言えば萌えですね。萌えって一言に言ってしまうと語弊ありありなんですが、どの作品でも恋愛要素があれば映えるわけで、やっぱり人情派コメディだとしてもこの要素は切り捨てて欲しくない。
少女・なるだったり地元の中学生・美和だったり萌え要素を刺激するアクセントはあるものの、結局はほのぼの回にしか収束しないので何か消化不良な感じが溜まる……人も絶対出てくるだろうなとは思います。
例えば、美和が実は心の中では先生(主人公のこと)に仄かな恋心があるだとかそういうのをチラと見せるだけでも読者って潤うんですよね。
うん、読者っていうか私がなんですけど'`,、('∀`) '`,、
それ以外でも実は主人公にとって恋愛対象になる学生時代の学友が追いかけて島に来て、一悶着あるとか色々恋愛要素を上手く絡ませて作品に緩急をつけることは出来ると思うんですよ。

それが現時点ではなくて、少し個人的には物足りなさを感じていたりします。
まぁなんだろうな、そういう要素がなくて一貫したスローライフ重視の人情コメディだからこそいいんだって主張もあって然るべきだと思いますし、そもそもその辺の摂取分が足りなければ恋愛漫画読むなり読者は自由に選択出来ますからね。
そういう観点では別に評価を恋愛要素が薄いからといって落としている作品でもありませんし、むしろかなり精度の高い日常系漫画なのかなと思います。
癒しの観点ではもう、最高じゃないですかね。

日常系漫画が好きな人種の中でも恋愛要素を重視するような私のような読者もいるかと思いましたので、そういう目当てで買っても肩透かしするかも知れないよってことでいちおう明記するだけはしておきたいと思います。

また、キャラクター達が良いとはしましたが、なんというかこの良いも1つの意味だけではありません。
主要人物ということで振り返れば、元気はつらつで純真無垢な少女もちょっとツンデレ気味の男性主人公も腐女子的な眼鏡っ子女子中学生も相方の勝気な感じのスポーツが出来る女子中学生も不良っぽいけど根の良い男子高校生も……、どこかで見たことがあるような特徴付けです。
このキャラクターだからという唯一無二な感じが魅力として出ているわけではなく、日常系漫画に読者が求めているようなキャラクターの特徴付けのさじ加減が巧いという感じかなと思います。


まだ2巻まででの判断なので今後どこまで作品の魅力が広がっていくのかはわかりませんが、日常系漫画が好きならば買って損をするということはないかと思います。





と……色々言ってきましたが、やっぱり念頭にあるのはスローライフ。
日常系漫画に被せてスローライフを掲げた今作が、胃もたれすることなく癒しを与えてくれているのは、作者の技量そのものの為せる業だと思います。
忙しなく毎日を生きている我々にとっては離島暮らしというか隠居生活みたいなのには常に憧れを抱くものだと思いますが、とりわけ休みを取ることに対して疎い日本人であるが故に、今作から生き方の作法みたいなものを感じ取らなければならないのかも知れません。

ちなみにこのタイトルにもなっている「ばらかもん」という言葉。
作者の出身でもあるこの五島列島の方言で元気な人の総称らしいです。
なんとも粋なタイトルだ( ´∀`)

※このレビューは1~2巻既読時のレビューになります


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Date:2010/03/11
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