漫画レビュー~遠藤ってば!~

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宙のまにまに

                小夜(さよ)に好きな人が出来た話を書いたら神展開になると思うんだ

■にやにやが止まらないグラフィティ■

「宙のまにまに」
作:柏原 麻実
連載:アフタヌーン (講談社)
定価:¥ 560


ストーリー:★★★★★

画力:★★★☆☆ 

キャラクター:★★★★☆ 

構成力:★★★★☆ 

遠藤のツボ:★★★★☆ 

                              総合:★★★★☆

※詳しい評価基準はこちらの採点項目をお読み下さい


~あらまし~
本作の主人公・大八木 朔(おおやぎ さく)は読書が大好きな高校1年生。小さい頃から父親の転勤で各地を転々としていた彼にも幼い頃の大切な思い出がありました。1つ年上の天文好きの女の子と紡いだ星々との交流。読書に夢中だった彼を半ば強引に夜の星の観測に連れ出した少女。その少女がいる町へと舞い戻った朔。入学当初、その高校に幼い頃出会った女の子の姿を見つけて……。天文部を舞台にした青春ドタバタラブコメディ開幕!

~レビュー~
多くのこういう作品出てきてくれないかなという期待の声を背負って出現した、そんな印象を持った今作。

まずタイトルの読みですが「そらのまにまに」と読みます。私は最初「ちゅうのまにまに」と読んで軽く恥をかきましたw
まぁでもちゅうのまにまにと今でも読んでますが、知人と話す際などは「ちゅうのまにまに」面白いよなっ!なんて間違いをしてはいけません。
以前も私はバガボンドをバカボンドと読んで恥かきましたw
恥かきすぎだろ常考。
ちなみに、この「まにまに」という言葉は別段「もふもふ」みたいなニュアンスを持っているわけではなく、随にという言葉で他人の意志や事態の成り行きに任せて行動するさま。ままに。という意味が込められています。
なので、宙はまさに宇宙だったり星だったり天文の意があるとすれば、星のあるがままにみたいなニュアンスが込められているのかも知れませんね。
明言して違うとまた恥をかくのでかもということで一つ。

といった所で作品を見ていきたいと思いますが、舞台は文化部に主眼を置いていて、この辺りも現代ならではだと思います。こと漫画の作品に関しては、学生の青春漫画としては運動部の物語が大勢を占める中、最近では書道部を舞台にした「とめはねっ!」、アニメーション研究部を舞台にした「ハックス!」、茶道部を舞台にした「お茶にごす」、挙げればきりがありませんが面白い漫画が次々と出現してきています。
以前レビューした「ちはやふる」なども競技かるたを扱っているので文科系ですね(あれはスポコンと位置付けましたが)。
どの文科系漫画も題材にしたテーマを丁寧に扱っており、作者毎の並々ならぬ想いいれが伺えます。
取材や実体験をテーマ的に活かしやすいのでしょう。

さて、今作は天文部を舞台にしているということですが、天文の専門的な知識や魅力を詳しくない層にも丁寧に説明・伝えている点は言わずもがなな良い点なのですが、一番はキャラクターの牽引力と極めた青春描写にあると思っています。

間違いなくここ数年に出現した青春漫画の中ではトップクラスの萌え悶えをもたらす作品だと位置付けたい。


皆さんには、読んでいてにやにやが止まらない作品ってありませんか?
突然発狂してジタバタ悶えてしまうようなあれです。
この作品からはそのポテンシャルを高く感じることができます。
そもそもこの「ジタバタ悶え作品」とも言える作品は、恋愛・青春ジャンルの作品においては最高の褒め言葉とも言えるわけですが、どの作品もそのポテンシャルを持っているわけではありません。
絵が上手ければいいわけでもなく(ただし絵が上手いというのは必要な要素ではありますが)、本質的には展開力とキャラ作りにこそ悶えの極意があるのではないでしょうか。
この領域に入るというだけで作品として既にかなりハイレベルにあり、そしてこの作品は処女作ながらその領域にいとも容易くかの如くたどり着いている作品であるというのが驚愕。



これは個人的な指標なので聞き流していただけると幸いですが、要素の側面として悶えを引きだせるベストは、

恋愛3:青春7

この割合だと思っている自分がいます。
何を言っているんだお前はという話なのですが、にやにやしたり悶えたりする要素というのはいじらしい展開などに起因すると思いますし、恋愛要素が強すぎると一歩引いた目で作品を捉えてしまう面があります。
もちろん恋愛要素が強い中でいじらしい展開をしているものが究極の悶え作品と呼べるのかも知れませんが、大体は青春の青臭いやり取りに「ちょっとなんて初々しいっ!」と突っ込むものだったりしますし、4:6でも5:5でもなく、すなわち3:7の原理(そんな大層なものであるはずがないだろばかw)。

少し話が脱線してしまいましたが、まとめると展開力とキャラ作りが非常に巧みで非凡な才能を作者が持っていることを感じるということでした。
そういえば帯の肩書きなどにはラブコメとも書かれているので線引きは難しいですが、

恋愛漫画←→ラブコメ漫画←→青春漫画

というような位置付けをするならば、まだレビュー時の5巻現在では青春漫画寄りのラブコメかなという印象です。

さて、ここで少しキャラのお話をさせていただきたいと思います。
具体的な話になるとネタバレになってしまい、読むときの楽しみが減ってしまうのでそこは注意してみていきたいと思います。

まず主人公の大八木 朔(おおやぎ さく)。あらましでも少し書きましたが、読書が好きでそして眼鏡である彼。転勤を繰り返していたがために他人との線引きを無意識に割り切るように距離を取れるようになってしまった、精神的に同世代よりも大人で目立たないことなかれ主義の信条をもっています。
幼馴染の1つ年上の女の子に捕まったことで天文部に入部することになる彼ですが、そこでは様々な仲間と出会うことになります。
彼が時折、幼馴染の女の子との関係において悩むその描写はまさに青春漫画の極み。

そしてその幼馴染の女の子ですが、名前を明野 美星(あけの みほし)といいます。
小柄で童顔、破天荒な正確で星が大好き、朔に好意をよせる彼女ですがそれが恋なのかどうかまだ天真爛漫な彼女は自分で理解出来ていません。
疎いというのは時に罪ですが、きゅんきゅんする展開には必要不可欠と言わざるを得ません。
きゅんきゅんて……。

美星の親友でお目付け役でもある矢来 小夜(やらい さよ)は美人でおしとやかな着やせ体質のグラマラスなボディの持ち主です。
一歩引いた目で物事を見つめることが出来るお姉さんキャラでありますが、私の言いたいことは上記表紙画像にマウスをあててもらうとしましょう。
お姉さんキャラにやられてしまう人続出ではないでしょうか。

主人公・ 朔と同じクラスになる蒔田 姫(まきた ひめ) は、朔に強い好意をよせている人物。
前向きに恋に生きるその姿勢は、少女漫画であれば主人公というようなキャラクターでしょうか。
朔を追って天文部に入ってしまうような積極性と朔の女性関係には敏感で、そのたびにおろおろしている姿の二面性は破壊力抜群。嫌味が無い性格である所も◎、色素の薄い淡い髪型で美人という、なんというかほんと可愛いというか読者的には男女ともに好かれるキャラ作りがされていると思います。

そして天文部と何かと対立する生徒会の女会長は眼鏡でツンデレ。
そのツンデレ描写も巧みすぎて感動の領域です。
昨今のあざといツンデレキャラにツンデレとはこうであれと背中で語っている威厳があります。

そんな形で他にも魅力的な登場人物がどんどん出てくる作品で、人物が増えるとキャラ立ちが薄くなるのが通常だと思うのですが、それを感じさせないという点がやはり支持される作者の技量の所以なのかなと思います。



根本テーマになっている天文部での活動も、見事。
私事になって申し訳ないですが、実は私は運動部とともに学生時代はずーっと中学から始まって生徒会で役職を歴任してきた思い出があるので、この天文学部と生徒会とのやり取りをみていると昔を思い出したりするんです。
部費の予算折衝などは部活動にしては死活問題で、生徒会が部活動の調査などをしたりもするので天文学部の活動なども部員から部室でお茶を出されながら聞かされた思い出などもあり、生徒会の活動の側面や天文学部の活動の描写などは活きた描写であることがすぐにわかりました。
やはり取材だけでは描けない良さがこの作品にはあるんだと思います。
リアルだからこそ読者も幻想的な星の世界に一緒になって入っていけるのではないでしょうか。

また、この手の作品では非常に重要な要素になってくる時間軸の観点も、素晴らしいの一言。
遅すぎず早すぎず、連載開始では高校1年生だった朔も、レビュー現在での5巻では高校2年生。
ヒロインである美星が1学年上であることを考えると、彼女が卒業してしまったらどうなるのかという期待や不安も持ってしまいます。
現状卒業していった先輩達も大学生としてちょこちょこ話に介入している素振りも少なからずある所を見ると、大学編突入、大いにありなんじゃないかと。
さらなる悶えの探求、あると思います。

先の早い話をしてしまい申し訳ありませんw

今年2009年の夏にはTVアニメ化も決定しており、これから人気が今以上に爆発していく作品になることを願ってレビューとさせていただきます。

あぁー近江さん可愛いよ近江さん←作品を読んでの管理人の趣向のお楽しみっ

そういえば最初この本をパッと見た時、私の中では「ふたつのスピカ」という作品が頭に浮かびました。この作品は宇宙飛行士を目指す少年少女の成長を描くSFファンタジーということで、宙のまにまにとは似通った側面もあるのです。
宙のまにまにを気に入った方はこちらの作品も読んでみてはいかがでしょうか、オススメです。

※このレビューは5巻まで既読時のレビューになります


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Date:2009/02/26
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