漫画レビュー~遠藤ってば!~

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GUNSLINGER GIRL

                恋愛脳である管理人にはぺトラしか考えられぬ

■ただただ切なく、願いと想いは救いを見据えて■

「GUNSLINGER GIRL」
作:相田 裕
連載:コミック電撃大王 (アスキー・メディアワークス)
定価:¥ 578(特装版は一部値段が高いです)


ストーリー:★★★★☆

画力:★★★☆☆ 

キャラクター:★★★★☆ 

構成力:★★★☆☆ 

遠藤のツボ:★★★★☆ 

                              総合:★★★☆☆

※詳しい評価基準はこちらの採点項目をお読み下さい


~あらまし~
国家との思想対立からテロ組織が絶えない架空の現代イタリアを中心としたヨーロッパを舞台に、イタリアの非公然活動を行う政府の諜報機関と反政府活動団体との対立を描きます。イタリア政府の内閣府が運営する公益法人「社会福祉公社」……、表向きは社会福祉事業を営む公営団体には裏の顔がありました。進んだ医療技術の発展によりサイボーグ技術の発展を為し得た政府は、身体に障害を持った少女を集め、「義体」と呼ばれる身体の改造と薬物を用いて「条件付け」と呼ばれる洗脳を行うことで少女達に新たな命を吹き込みます。動く身体を与えられた代わりに銃を持ち戦うことを運命付けられた少女達。義体<彼女達>と担当官との諜報活動の日々を描きます。その先に救いはあるのでしょうか、彼女達の戦いの日々が幕を開けます。

~レビュー~
作者が商業誌にデビューする以前に同人活動の中で同人誌として発表していた作品を商業誌に掲載の場を移して連載が始まったということもあり、風変わりな遍歴の作品ではないでしょうか。

作品の読みはガンスリンガー・ガールです。
当初からのファンの人・商業誌に移ってからのファンの人・2003年のアニメ化を期にファンになった人・管理人のように最近になってファンになって一気読みした人……、10年以上の歴史の中で様々な人々の想いを肩に乗せ突き進んでいる作品でもあるようで、ファンの思い入れが強い作品でもあるようです。作品の中でのあるターニングポイントにおいて否の意見が大勢を占めていたようなのですが、現在レビュー時点での10巻まで読むと賛の意見の方が多くなっているようで、盛り上がりの波が激しい作品でもあるように私自身も感じた作品です。
その辺りの背景も含みつつ、ファンになってまだ日が浅い管理人の視点から魅力を見ていけたらと思います。

私がこの作品を購読するに至った一番の要因が何だったのかはいまいち記憶には残っていないのですが、レビューなどを浅く垣間見て抱いた最初のイメージは、
・切ない
・けど萌え(←この辺媚売られてる感じ)
・恋愛
・ロリータっぽい少女達がドンパチ

こんなものでした。
実際読んでみた後の感じとしては、萌えのような要素はイメージとは真逆で全くといっていいほどなく、ドラマ性に重点を置いた切ないちょいガンアクションありの物語という感じでした。
先入観とは怖いもので、振り返ると物語自体は序盤は至極淡々と進んでいくのに対して期待するイメージと掛け離れていたこともあり、作品の世界に入っていきにくい自分がいたように思います。
なので、これから読み進める人がおりましたら、「浮ついたイメージは全くない硬派なガンアクションに切ない物語」のようなイメージで読み進めていって欲しいと思います。


では実際に作品をみていきましょう。
大筋はあらましで書いたものなのですが、作品内で描かれる中心は義体である彼女らとその義体の担当官になる者達との触れ合いだったりします。
触れ合いといってももちろん諜報活動込みでのハードなものになりますが、イメージを触れ合いと位置付けるには理由があって、それは彼女達義体の悲しい運命と関わったりしているのですが、その辺りの感想をどう抱くかはお読みする皆さんに色々と感じ取っていただけたらと思います。
義体と担当官は常に行動を共にするため、「フラテッロ(兄妹)」と呼ばれていて、このフラテッロの関係は千差万別のようなものなので、個性として物語のドラマ性を際立たせるアクセントになっていたりします。
ただ始めに抑えておいたほうがよいこととしては、この関係性において魅力的な物語が展開されるものの、
・なぜ義体は少女に限定されているのか?
・担当官が男性しかいないのはなぜか?(こういう暗殺も込みの諜報機関の人員には男性が多いという点は考慮したとしても)
・主人公達の敵として描かれる反政府組織が噛ませ犬過ぎて大きな物語のステップがない

など全体で見ると結構アバウトだったりする点もあるので、ドラマの雰囲気重視であまり野暮なことは考えない読み方のほうが楽しめるのではないかなと思います。


さて作品の重要ワードにもなっている「切なさ」が何に起因しているかというと、登場人物の過去と現在の葛藤にあったりします。
そもそも義体になる少女達は薬物を用いた「条件付け」というものによって以前自分が生きてきた記憶は抑えこまれ、戦闘技術の知識から担当官との主従関係までもをこの条件付けで行われてしまうのです。
公社の上に立つ層からは彼女達は道具としてしか捉えられていない現状があり、でもそこに生きる彼女達は紛れもない心のある人間で。
生前(生まれ変わるという意味において)の仕草や習慣が身体には染み付いていながらも記憶はないというのが読者の心を揺さぶるものとしてセンチメンタルな気分に誘います。
そしてまた、彼女達の担当官になる者達もまた過去に囚われています。
平穏な日常とは無縁の諜報機関であるが故に、そこに集う諜報員は俗世と何かしら縁を切った心に闇を持った人々で構成されています。
具現化出来ない救いを求めて歩み続けている担当官と少女達がどんな関係を築きあげていくのか、作品の巻数が進めば進むほど、この作品に触れれば触れるほど私達読者の切なさは膨れ上がり、見えぬ先にある救いを探し求めるのではないかと。
また、10巻に至りその救いの答えが今まさに暗示されようとしています。
目が離せない展開、盛り上がり最高潮になっておりますので、是非この機会にお読みいただけたらと思います。



上記でも述べましたがこの作品にはターニングポイントがあります。
この義体の科学は発展途上であるので、1期生という名目で約10人の少女達が研究対象も兼ねて義体化させられるわけなのですが、そのデータを元に2期生の義体化の研究が始まることになるんです。
これまでが1期生と担当官の物語であった所、今作のレビューの表紙画像でも使わさせていただいた画像の赤い髪の少女が2期生として登場するようになり、これまで主役の扱いだった1期生の活躍は陰を潜めるというかちょっと空気になります。
しかしこの点についても安心安定の構想を垣間見ることができます。
と言えるのも8巻以降の巻数まで一気に読んだからであるわけなのですが、逆転の発想をするとこれから読む人にとってはノンストップで面白さを味わえたりするんだよなぁという思いや、連載当時から読んでいた人にとっては作品が迷走しているのではという不安から待って盛り返してきてのこの盛り上がり!という感慨があったのだろうことを想像すると、改めて漫画って素晴らしいなと。
話が脱線したわけですがw、これから話す内容こそ私が伝えたい一番の魅力になってくる点になりますが、この2期として加入した赤い髪の義体ペトルーシュカの破壊力。

どういうことなの……(この可愛さ)

少女という外見の登場人物が多い中で現われた彼女の存在は、恋愛脳である管理人の琴線に触れるなんていうレベルの衝撃ではなく、物語の最初に抱いた恋愛のイメージがずれていたものを軌道修正して満足させてくれるポテンシャルを秘めていました。
そもそも2期生の存在というものが作品の奥行きを増す要素になっている点は見逃せません。
1期生の薬物投与の頻度は現状では身体に与える負担が大きいということから2期生では1期生での様々なデータを参考に、薬物を軽減した措置が取られることになります。
長く使える義体……、上層部の義体を兵士として徹底して見る視点は読者をまた哀しい気分にさせてくれるアクセントになっています。
さて、ペトルーシュカの担当になるのが公安部のエリートとして活躍していた諜報員のエキスパート・アレッサンドロです。彼は2期生の現場投入とともに部署替えで引き抜かれることになり、作品の流れを変える「フラテッロ(兄妹)」が果たす役割は非常に大きいものがあります。
薬物投与による洗脳によって担当官を敬愛する義体ですが、ペトルーシュカがアレッサンドロに抱いていく気持ちは条件付けのそれとは違っている節があって……。
そしてまた担当官であるアレッサンドロの信条とその振る舞いにペトルーシュカの気持ちが入る余地はなく。
この2人の掛け合いは堪らない良さがあります。
どんな展開になっていくのか、この先は実際にお読みいただくほかなし、必見・必読としか言えませんッ!

まさかにやにや属性の恋愛を今作で体感することが出来るとは最初の数巻では思いもしなかったわけですが、こればかりは最初の数巻が退屈で読むのを止めてしまった人には味わえないわけでちょっとした優越感とか言っちゃうとあれですねw

可愛いよペトルーシュカ可愛いよ

また、この「長く使える義体」という観点が物語を加速させる装置になっているのには唸らせられる展開力。
1期生の寿命(この場合身体的ではなく脳的な意味で)が差し迫ることにより物語は急転直下ではないですが、もうノンストップの注目にならざるを得ません。

そして9巻での涙腺崩壊と10巻で示唆される一筋の救いに繋がる作品の展望。
最後に流れを管理人的視点から整理してみたいと思います。



1巻~:まだまだ設定を活かしきれない淡々とした展開で作品に入って行きづらい
4巻辺り~:登場人物に深みが増し、世界観の理解も深まり安定期へ
6巻~:1期生の扱いが減り2期生ペトルーシュカがメインになり、ちょっと1期生の扱い存外という想いとペトルーシュカの恋愛……可愛いよペトルーシュカァァァァァァッ!
9巻~:登場人物・物語の展開がまさに切なさの頂点に、読んでいて胸にグッとくる感動作品の極みにして物語の終わりへの着地点に期待高まりボルテージ最高潮


というわけで、個人的には6巻から化けたなと思った作品なのですが、恋愛脳でかつ1巻~9巻(読んだ当時)まで通しで読んだからこういった感想になったのかも知れません。
その辺りの感じ方のさじ加減は千差万別でしょうが、切なく胸に押し寄せる哀愁と感動は読む人全てに体感できる魅力として伝わるのではないかなと思います。
まさに未読の人が読み始めるのならば今!そう感じる作品です。

カテゴリ分けはアクション・ファンタジーにしていますが、要素を重視する結果そうなりましたが内容としてはドラマ漫画が好きな人にだったり恋愛漫画が好きな人にだったり、この辺りは難しいですね。

※新刊レビュー→11巻

※このレビューは10巻まで既読時のレビューになります


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Date:2009/03/10
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