漫画レビュー~遠藤ってば!~

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みなみけ

                千秋のもっこり髪型、そして冬馬の男勝りに尽きる(た)

■脳に緩く注入のまったり感に酔えるか否か■

「みなみけ」
作:桜場 コハル
連載:週刊ヤングマガジン (講談社)
定価:¥ 560(一部特装版は高いです)


ストーリー:★★☆☆☆

画力:★★☆☆☆ 

キャラクター:★★★★☆ 

構成力:★★★☆☆ 

遠藤のツボ:★★★☆☆ 

                              総合:★★★☆☆

※詳しい評価基準はこちらの採点項目をお読み下さい


~あらまし~
コミックの煽り他様々な文面やアニメ1期目の冒頭などで言われている言葉を引用するのが一番適切で、「この物語は南家3姉妹の平凡な日常を淡々と描くものです。過度な期待はしないでください。」とのことで見事に言い表しています。

~レビュー~
日常系漫画の代表格とも呼べる様な指針の作品だと思いますが、アニメの大ヒットによって認知度は瞬く間に広がっていった印象を受けます。

アニメでは現時点でのレビュー時で原作が5巻であるのに対して2年程の間に3クール作られる面からも爆発的にアニメがヒットしているのだろうなということが伺えるかと思います。
アニメが原作を超えるくらいのクオリティだったとかいや超えるとかどうなのとかそういう議論は置いておくことにしても、原作の魅力を最大限引き出したアニメ化は見事という感想を抱きました。
むしろアニメで声がつき動いたキャラは原作の漫画でのキャラのポテンシャルは超えたと言ってもその点では過言ではないでしょう。

登場人物はサブキャラを合わせると結構な人数になるのですが、中心は南家3姉妹になります。

長女の春香(はるか)は高校2年生。家における母親的存在にして一家の大黒柱で、母性の塊のような人物。
次女の夏奈(かな)は中学2年生。トラブルメーカーでボケ担当ながら、なんやかんやで皆に愛されている人物。
三女の千秋(ちあき)は小学5年生。乾いた性格に辛辣(しんらつ)な物言いの突っ込み担当で、精神的に大人だけれどまだまだこどもらしさを持ち合わせている人物。

この3人の日常を本当に淡々と描いているわけですが、ガツガツした漫画探求を求めて読む作品ではないことは確かです。
作品のジャンルはホームコメディというかギャグとかその手に割り振られると思うのですが、ネタの吸引力でもってドッと笑いを狙っている作品ではなく、かといってシュールさで誘い笑いを引き出すにはパンチの弱い作風です。
また、癖の強い登場人物は多いものの狙った(あざといような)キャラというものもあまり存在せず、淡々とした日常を助長するポイントになっています。
そういった視点で考えるならば、

・1話完結で小気味良く進むテンポ
・あまり背景が描き込まれない登場人物のみに焦点を置いた絵柄
・人物をデフォルメして描く絵柄(等身を下げたりアクセントをつけたい場面でリアル顔になる)

なども全て一貫した作風に集約されていると言っていいかも知れません。
そんな中、コメディとしての推しの弱さを補って余りある魅力を出しているのが登場人物そのもののキャラ立ちと台詞回しの軽妙さでしょう。
台詞回しと会話のテンポが淡々とした流れの中で異彩を放つかのようなセンスの良さで、登場人物を愛でるという作品の楽しみ方をさせてくれます。
そこで冒頭のお話に戻るわけですが、その魅力が生み出す緩やかな面白さというものは、抽象的な話で恐縮ですが、脳にまったり感を注入させられる麻酔的な良さがある反面で、ガツガツした想いで読み始めると、この感覚が得られない→結果として作品に無味的な感じしか得られず面白いと思えない。
となるんじゃないのかなと感じます。
読み手の判断などは毎回のレビューで言っている通り千差万別なので、こうだ!という物の言い方は出来ないわけですが、淡々とした流れに身を委ねながらだらーっと空にした頭に垂れ流すような、そういう姿勢が一番作品を楽しめれるのではと思っています。
また、その楽しめれるポテンシャルを持っている作品でもあると思います。
ここまで書けばわかるかも知れないのですが、作品の中身というか内容を重視する人にとっては面白さを見出すことが難しい作品かも知れません。
そんな中、以降は作品の魅力をキャラ立ちと台詞回しにあると位置付けたので、実際に個人的に気に入った所などを見ていきながら面白さを伝えていければと思います。
※台詞回しは実際に読んでのテンポで感じるものだと思うのでキャラ立ちの観点で話します



一番の注目は何と言っても千秋の存在感です。
お菓子大好きで野菜大嫌いというこどもらしい側面と辛辣な物言いは一見すると高飛車なイメージを持ってしまいますが、読めば読むほどそのイメージは変わることになります。
夏奈のボケに突っ込みで言い合う姿はきつい当たりかたなのですが、そこには愛があるのが読み進めていくとわかります。
例ばかり挙げると読んだ時にあれなので一例だけ挙げると、夏奈が買い物に行ったきり戻ってこなくなるという夢を見た千秋が、起きた後にずっと夏奈に寄り添って離れない姿は普段言い合っている姿から想像の出来ない一面です。
そして千秋のシンボルとなっている髪型は「なぜそこにそのような寝癖を付けたし!」と言わざるを得ないながらも異様な魅力を解き放っています。
髪型のてっぺんにもっこりした一本毛先がついているのですが、それはまるで一つの生物であるかのような存在感。

毛先にかぶりつきたい

個人的な話になってしまいますが、アニメ化が為された際に、その毛先がゆさゆさ自我をもってたまに動く様を見せ付けられた時は、衝撃を受けました。
これはまさに大枠で捉えれば毛先も一つのなくてはならない登場人物なのだと。
原作がただでさえ淡々とした流れなだけに動くアニメとして良さを最大限引き出していたのには唸らせられました。
声優もかなり練られた人選(登場人物のイメージを引き出す)だったと思いますし、アニメを見て原作に入った人にとっては今ひとつ足りない感を躍動感としての側面として持ってしまった人も多いかも知れません。


次点として語らなければならないのが千秋の学校の友人である冬馬(とうま)と真(まこと)の存在です。
多くは語らず実際にお読みいただいてその魅力を体感して欲しいですが、
・冬馬は男勝りの美人で男と間違えられるような人物
・真は女顔が原因ですったもんだあり女装が似合うマコちゃんという立ち位置の人物

何が言いたいかは一目瞭然なわけですが、またお好きな要素語りですかとか思った人は毎度レビュー記事を読んでいただいて有難うございますという、「そっち!?」という想いでいっぱいです。
女装男装百合……、考えてみると好んで読む漫画にはどことなくこの要素が入っているか否かも購入時の判断基準になっているな、と。

話が逸れてしまいましたが、この両名のポテンシャルは凄い。
もちろん先ほど述べた通り、あざといというか媚びたキャラ作りをされてはいないので、そこが好印象で登場人物のイメージを際立たせています。
たまに恥らう冬馬やよし、女装に抵抗感がなくなっていくマコちゃんやよし。

他にも挙げれば切がないほど個性豊かな登場人物がおり、それを愛でながらまったり楽しむ作品という視点は変わらずに、今後も私は作品を追っていくような気がします。

しかしながら、こうやって見てみると千秋を中心とした関連の登場人物に助けられているという面は否めないかなとも思いました。
千秋周りが出てこなくなると面白みに欠ける印象も感じ、せっかく3姉妹とその友人というように目まぐるしく変わる中での面白さを追求することが出来る裏地があると思うので、春香や夏奈周りの登場人物の魅力ももっと引き出せればなと個人的には思いました。

※登場人物をおかまいなしに増やせというのではなく既存のキャラの脇固めという側面

恐らく前作の「今日の5の2」という作品が小学生を基軸に展開された話だったこともあり、作者の描写テリトリーはその辺りが得意である側面があることが想像されますが、作品を変えて中学生・高校生まで人物相関を広げているので、もう少し小学生と同じ空気で描くのではなく違いから魅せる良さがあったら良かった、と。
また、3姉妹の両親の描写が中途半端にしか描かれていないという点も少し気になった点です。
生きているのか亡くなっているのか海外出張などで家を長期間空けているのか……。
3姉妹が生活する上では金銭面で困っている描写はあまりないし、千秋は父の顔を見たことがなく憧れているような描写から登場人物に一つ絡んでくる要素もあるだけに、都合よく話のテンポや世界観を邪魔しないように両親の描写の要素を排除しているような節を感じました。
かなり私的な話になってしまい恐縮ですが、私自身学生時代はみなみけに近い境遇で生活するのがとても大変だった想いがあるので、のほほんと生活しているのならばある程度作品の雰囲気如何に関わらず両親の所在に言及して欲しいと私のような立場からすると思ってしまう側面も少しありました。


といったところで色々お話しましたが、日常系漫画が好きな人であれば3評価といった所で、同ジャンル好き必読の1作です。
願わくば皆様の脳にまったり感が注入され、和み癒されることを願って。

※このレビューは5巻まで既読時のレビューになります


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Date:2009/03/12
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