漫画レビュー~遠藤ってば!~

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かんなぎ

                神様口調?と前髪パッツン、そしてこのデレに陰りなし

■お茶の間感覚伝記ストーリー開幕!■

「かんなぎ」
作:武梨 えり
連載:Comic REX (一迅社)
定価:¥ 580


ストーリー:★★★☆☆

画力:★★★★☆ 

キャラクター:★★★☆☆ 

構成力:★★☆☆☆ 

遠藤のツボ:★★★★☆ 

                              総合:★★★☆☆

※詳しい評価基準はこちらの採点項目をお読み下さい


~あらまし~
1人暮らしの高校1年生・御厨 仁(みくりや じん)は美術部所属で、周りからピュアボーイと称されるほどの純粋な少年。美術部の地区展に出品する作品を考えあぐねていた折、霊感の強い仁は幼い頃に精霊に出会ったという経験を活かし、友人の大鉄から神木を譲り受けて木彫りの精霊像を作り上げることに。完成した精霊像に関心していると突然砕け散る像。その像の中から現われた少女は自分のことを「神」だと言っていて……、ここから始まるお茶の間的伝記ラブコメ開幕!?

~レビュー~
作品がドンッと有名になる機会は幾つか散りばめられているものだと思いますが、今作も御多分に洩れずアニメ化による大々的な宣伝並びに放映開始によって注目を集めたように思います。

作品を端的に表現するとなると、お茶の間的なぬるいやり取りに神というキーワードを中心とした伝記内容、そしてお決まりの1人暮らしの主人公と神との同居によるラブコメ……と一見して型にはまり過ぎていてどうなんだろう?という疑問を抱きかねない作品だと思います。
しかしどこかで聞いたようなありきたりな内容だけであるならばその他大勢の作品と同様に埋もれていくでしょうし、今作には一歩抜きん出る良さがあったからこそ尻上がりに話題にも上っていき、アニメ化もされ賑わっているということなのだと思います。
その良さとは何なのか、また反面欠けていると指摘されやすいものは何なのかなど良し悪しを見ていきながら魅力を伝えられればと思います。

まず元々アンソロ系コミックで活躍していた作者様でしたが、その中で評価されていたという意味で画力には定評があったのだと思います。
同人を愛しているということにおいて根っからの何とやらだと思うのですが、その作者の初のオリジナル作品ということで、昔からのファンの人にとってはオリジナルの畑でやっていけるのだろうかと不安に思う人も多かったのではないかと推測されます。
絵柄は丁寧でいて細い線が際立っており、一枚絵のイラストが得意なのかなと想像させるものがあります。
また女性の作者ということもあってか、女性の描き方においては表紙画像でも判断できるように丸みを帯びた人物描写でなかなか個人的に好きな描写でした。
それは人物の性格付けだったりジャンルの描き方にも影響しているようで、女性の作者が描くラブコメ特有の安定感だったり男女ともに楽しめることが出来る間口の広さを感じたりもします。

ボケと突っ込みのテンポはまさにアンソロ時代に培ったものだったり作者の趣向のなせる業だと思いますが、かなりツボを抑えたものになっており、詳しくは読んでいただいて感じて欲しい点ですが安心して笑えたり面白いと思える安定感を感じました。



さて物語は御神木から生まれでた神様・ナギ様の登場で幕を開けます。
元々は地域の守り神であった所、神薙神社の御神木が切り倒されてしまい、仁の友人が木の片割れを仁に渡し、後はあらましを参照して下さい。
ナギ様曰く、御神木が切り倒されたことによって抑えられていたケガレと呼ばれる悪しきものの封印が解き放たれたとかで神としてケガレを退治しなければならないとのこと。
ですが御神木が切り倒された影響で神力が弱っているようで、ケガレに直接触れることが出来ない神様。
挙句自身がやられそうになっていたりして、喜劇的なノリも相まって胡散臭さ満点です。

掴みOK!

玩具の魔法ステッキを大幣(おおぬさ→細長い紙切れが無数に取り付けられたお祓いの際に活躍するあれ)にしてケガレをようやく倒せたナギ様でしたが、なんと仁はそのケガレを直接手で触ることが出来、しかも全く影響を受けていない様子で高飛車な態度を仁にとるナギ様でしたがその態度と現実のギャップがお茶目です。

そんなこんなで初めは神に対して敬語で敬っていた仁も、いつしか彼女の傍若無人(だけど愛嬌があって読んでる側はにやにや)な振る舞いに迷惑の限界がきたのかタメ口になり、以降二人三脚でのケガレ退治が始まります。
その後次々と登場人物が現れて展開していくわけですが、実際問題として考えるとキャラ萌え作品になりがちというかそう捉えられる面もあることは否めません。
その中で極端にならずに物語としての面白さとして作品のバランスを保っていることは評価したい点です。
ナギ様の存在としての弱さが物語りの深みを支えています。
仁の前に現れたナギ様ですが、自意識をもって現れたわけではなく、記憶があやふやなまま人間の姿となって出現した経緯があり、彼女自身で自分のことを全て理解できていないのです。
己が何者なのか、自問自答する姿は神という超常的な存在でありながら実に人間臭く、またそれが親近感となって人物の魅力を掘り下げます。
いつもは能天気にみえるナギ様が自分の存在意義について悩み、仁との信頼関係の中から自分と向き合っていく様はラブコメでありながら浮ついた空気はないという印象。
俗に言われるデレ描写になりますが、仁なしでは妾(わらわ)は……とほのかに顔を赤らめながら仁とラブな雰囲気になったその瞬間において管理人の中の何かが崩れ落ちました。
いいねぇいいねぇナギちゃんいいよいいよーっしゃぁこら!!なんでこんな可愛いの!
破壊力ぱねぇと言わざるを得ない。

3巻で一度クライマックスになったかと錯覚するポテンシャルの高さ。

この悩める描写はナギ様だけでなく、それぞれの登場人物(もちろん主人公も含まれる)もまた回想などから補完され、その手法にばかり頼ろうとする姿勢は少しいただけないとも思います。
しかしながら作品の根底が伝記の要素が強い作品として支えている、キャラ萌えだけの浮ついた作品ではないのだということも改めて感じさせられました。

ともすれば今後は仁とナギ様の絆を如何に描けるれるかにもかかっているのかなと思います。
ネタバレというわけではないですが、ナギ様が長くは存在できない描写も随所にちりばめられており、その展開と仁との絆においてドラマチックな盛り上がりを期待したい所です。
ナギ様の謎の部分に端を発して先の見えてこない展開作りは上手いなと率直に感じました。
とにもかくにも3巻で一度満足感を得られての現在レビュー時での6巻なので、未読の方にとっては読み進めるのには最適な時分ではないでしょうか。
アニメで興味を持った人も全く関心がなかった人も、是非この機会に原作のかんなぎワールドを一緒に追いかけていきましょうっ。



といった所で作品の中身とは多少関係のない話にも言及しておきたいのですが、この作品は私にとっては思い入れがあるというか沸く作品でもあります。
アニメ化がされた際、製作サイドの具体的な背景資料の要望もあって作者の故郷である宮城県仙台都市圏の描写が作者のロケハンとともになされました。
本来は最近多発している、作品のロケ地に聖地巡礼という一種の押しかけによってその土地に迷惑が掛かってしまうこともあるため公表は控えていたとのことですが、アニメ化を期に情報が解禁になったという話です。
実は私の地元であるためアニメを見ていていつも通っていたりする街並みが描写されて一種の同郷のよしみ的感慨を覚えたものでした。
そんなこともあってか他県よりは今作のプッシュの度合いは県内では強く、こういう繋がりも面白いなと思うのでした。
確かに聖地巡礼で周りのことを度外視したマナーの悪いファンが土地に迷惑をかけてしまうということは少なからずあるかも知れませんが、こういった繋がりから普段関わりのない土地との親交が深まることそれ自体は素敵なことだなと思います。
それともう1点。
レビュー時点での話しですが昨年の12月の連載誌においてかんなぎの1月号以降の休載が発表されました。
その時の詳しい経緯は知っているわけではありませんが、当初は憶測での話題ばかりだったようです。間違っていたらすみませんが伝え聞いた所によれば、
12月号でのお話がナギ様の過去に想い人がいたという所で終わっていて、処女でなかったとか何だとか一部の熱狂的なファンから非難の声があがっていて、そんな折の休載だったらしいのですが、ファンからの中傷で心を痛めて休載になったのだとか報道機関も加わって事態に油を注いだとのこと。
そういった事実はなく、出版社からの今年1月の知らせによれば12月号執筆の直後に作者が突然急病で倒れられ、そのまま緊急入院となり休載のやむなきに至ったとのこと。
その後手術も成功し現在は順調に快方に向かっていて、現在も入院中であるけれども執筆の再開に向けて意欲を示しておいで~ということらしいです。
作者様のご快復をお祈りすると同時に、熱狂的な周りの見えていないファンや先走った報道などなど残念だなとも思うのでした。
立ち読み一派断固非難(メニューはじめに参照)の立場からマナー関連の話題として気になったので言及しておかなければと思い話に触れさせていただきました。
不快になられた方がおりましたら申し訳ございません。

次巻発売は少し先になるかも知れませんが楽しみながら待ちたい1作です。

※このレビューは6巻まで既読時のレビューになります


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Date:2009/03/20
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