漫画レビュー~遠藤ってば!~

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サナギさん

                この表紙を見てわび・さびと哀愁が溢れてきます、多くの人に体感して欲しい

■4コマのアプローチの可能性を感じさせてくれる■

「サナギさん」
作:施川 ユウキ
連載:週刊少年チャンピオン (秋田書店)
定価:¥ 420


ストーリー:★★☆☆☆

画力:★☆☆☆☆ 

キャラクター:★★★★★ 

構成力:★★★★★ 

遠藤のツボ:★★★★★ 

                              総合:★★★★☆

※詳しい評価基準はこちらの採点項目をお読み下さい


~あらまし~
女子中学生のサナギさん(表紙画像→)とフユちゃん(表紙画像←)、およびその周囲の人々が繰り広げるちょっとおかしな日常をほのぼのシュールギャグとして4コマの世界観で描きます。

~レビュー~
4コマの作品としての質や精度は近年非常に上がってきているように思いますが、一昔前の漫画雑誌や新聞の隅のおつまみ感覚の時代は終わったのだということをこのサナギさんを含め、作者の作品からは感じずにはいられません。
今作はレビュー時点での話で昨年の08年度に発売された6巻をもって完結した作品でして、溢れる想いを詰め込んでのレビューをさせていただきたいと思います。

まずは作品の全体像を簡潔に説明させていただきます。
基本はあらましで挙げたスタイルですが、作品のテーマをまとめるならば、

・日常に潜むあるあるネタを作者の独特の鋭い観察眼で提示している作品

と表すことが出来るでしょう。
具体的に言うならばあるあるネタに対して言葉遊びを含めた誰うまw(誰が上手いことを言えとwの略)のネタの応酬が4コマに凝縮されているといった所でしょうか。
日常に潜む疑問というのを漫画として言葉(ネタ)として掘り起こすということは想像以上に高度だったりするように思います。
私達は、幼い時分から?(疑問符)に対しての答えをその都度知識につけながら成長してきたように思いますが、ある一定の知識をつけてしまうと折り合いをつけることに慣れてしまって、?に対する探究心というのは薄れていくのが世の常だと感じています。
そんな中で日常の至る所に潜んでいる探究心を掘り起こす手伝いをしてくれるのが今作です。
繰り広げられるネタの数々はそのどれもがハッとさせられるものばかりで、このハッ体験を感じさせてくれることが、並行的な日常を送る大多数の人にとっては素敵な刺激を与えてくれる恵みとして有意義なものになることは間違いないでしょう。

高尚な哲学の領域まで今作を抱え揚げてしまうのは大げさのような気もしていますが、サナギさんとフユちゃんの押し問答を読んでいると、如何に自分が普段意識しない日常を過ごしているかというのを痛感させられます。
これについては無意識の連続が日常を彩っているとも言えるかも知れませんが、日常は非日常を意識して初めて活きた日常になるのかも知れません。
んん?(ナニヲイッテイルノ?w)
ようするには日常を過ごしていく中での感性を磨く教書のようなものとして今作は4コマという形式の中で限りなく漫画の素晴らしさを具現化して提示している作品なのではないかなと思います。
この感覚については作者も十分把握した上で作品を描いているようで、あとがきなどでは作者ならではの物の捉え方で私達読者にその真髄を語ってくれています。
なので、読めばわかるとでもまとめておきたいと思います(逃げ的言い方ではなく本当にその通りという意味で)。
余談ですが、サナギさんを読むと詩人の相田みつを氏の詩集「にんげんだもの」が脳裏に浮かびます。知っている人にということで呼びかけるならば、この両者には通じる何かがあるかも知れないと思っています。
なんというかそういう類のハッとさせられる感覚。



さて、作品の大まかな全体像は語りましたので、魅力ポイントをみていきたいと思います。
実は私は評価されているネタではなく、絵柄にこそ魅力を感じていたりします。
2頭身の登場人物達にお世辞でも画力が高いとはいえない絵柄……。
でもそんなことは些細な問題です。
愛くるしい絵柄という一言では片付けたくありませんが、コマの動きから魅せる彼女達の喜怒哀楽の表情は、簡易的な絵柄でありながらその奥深さのポテンシャルは計り知れません。
天然ボケタイプなのに突っ込みにまわっているサナギさんと、毒舌不思議系のフユちゃんの相性はこれしかないというくらいの一心同体さ。
ゲラゲラという音とともに(´ー`)こんな感じの顔になるサナギさんはその笑っている姿をみただけで心をほっこりさせてくれます。
また、無表情のフユちゃんが照れることがあって汗を飛ばしながら顔を赤らめるショットなどは胸を鷲掴みされるほどのインパクトです。
……このトキメキはやはり萌え、なのでしょうか。
このような感覚を覚えると、何も萌えを感じるのは画力の上手い下手ではないのだなと改めて思わさせられます。
どちらかというと仕草とでも言いましょうか、立ち振る舞いなんだなと。
萌えに対する感性が磨かれた気がします。
これも日常をのうのうと過ごしていては気付けない感覚、サナギさんという漫画の秘めたポテンシャルを感じずにはいられません。



では次に、読み進める上での体感的な話をさせていただきたいと思います。
作品のマイナス的な話をするわけではないのですが、私が感じた感覚ということで話させていただきたいことがあります。

単行本にして読むと時間が掛かるというかキツイ

ずばりどういうことかというと、1題1題のテーマがそれぞれ脳を無意識化においてフル稼働しながら描かれる文字(ネタ)を追う(理解するともいう)為、サクサク進みません。
いや、サクサク進んでいるつもりで読んでいてもドッと頭を使ったような感覚に陥ってしまい長くは読めません。
という感覚でした、私は読んでいて。
こういう感覚を何て言うかいまいち掴めませんが、一気読みで終わらせてしまう作品ではないように思えます。
通勤途中の空いた時間に、アルバイト(社会人は仕事)の休憩のちょっとした時間に、寝る前の布団にはいってとろんとした時間に……、空いたわずかな時間でじっくり舐め尽すように読むとよりサナギさんの世界を楽しめるんじゃないかななんて思ってます。
別に読むスタイルを強要するわけじゃありませんが、こういうスタイルのほうが教養がつくはずですよ……(;^ω^)

ごめんなさい我ながら上手いこと言っちゃった気分がw

でもほんとこういう世界観だと思います、サナギさんって。

是非全巻読み終えて、6巻の表紙を改めて眺めて欲しいと思います。
終わりだけど終わりじゃない。
けれど物凄くじわじわと寂しさがこみ上げる。

あぁ、漫画って本当に素晴らしい。

※このレビューは1~6巻(全巻)既読時のレビューになります


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Date:2009/04/19
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