漫画レビュー~遠藤ってば!~

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涼風

                恋愛盲人「お主、瀬尾作品に手を出すとな?心構えは(ry」

■考えるよりも感じる恋愛漫画■

「涼風」
作:瀬尾 公治
連載:週刊少年マガジン (講談社)
定価:¥ 420 (限定版はこれより高いですが今は簡単に入手出来るかは不明です&ガイドブックも別値段です)


ストーリー:★★☆☆☆

画力:★★★☆☆ 

キャラクター:★★★☆☆ 

構成力:★☆☆☆☆ 

遠藤のツボ:★★★★★ 

                              総合:★☆☆☆☆

※詳しい評価基準はこちらの採点項目をお読み下さい


~あらまし~
女性専用マンションに暮らす主人公とヒロインの陸上競技部での活動を交えた恋愛漫画である今作。広島から中学卒業を機に目的もなく東京の高校への進学を決めて単身上京した大和。叔母の経営する銭湯付きの女性専用マンションの一室に住みはじめる大和でしたが、彼に運営の出会いが待っていたのでした。運動部恋愛漫画を作者の独特の作風で描く恋愛漫画の新たな一面がそこにはあります!

~レビュー~
始めに明記させていただきますと、この作品は一部の方にしかオススメできないと思っております。私が取り上げる漫画群の中においてはある種異質というか、良し悪しをはっきりと述べていきたいと思いますので、レビューを見て興味を抱いた人はという言葉通りのレビューになること先にお伝えしておきます。また今作は全18巻として完結した作品ですので、完結レビューということでひとつよろしくお願いします。

まず始めに一部の人にしかオススメできないその点から見ていきたいと思います。
一番の要因は主人公の行動理念と言えるでしょう。
主人公というのは読者が作品に入っていく橋渡しとなる存在にして一番重要なポストを担っていることは今この場で語らずとも周知のことではありますが、今作の主人公・秋月 大和(あきつき やまと)はどうでしょうか?表紙画像でいう所の左奥の人物です。
精神的に幼稚で、他人への配慮に欠ける上に優柔不断……口先ばかりで何をするにも空回りといった性格付けがされており、読者をイライラさせることに関しては天下一品のスキルを持っているのです。
そしてその言動は矛盾続きという始末でピュアだったりやる時はやる男だったり憎めない面もあると言えばありますが、悪い点が良い点を凌駕する駄目っぷりです。
昨今の駄目男を垣間見るのとはまた違った苛立ちを覚える人は少なくないでしょう。
そしてあらましの続きになりますが、一目惚れした相手が陸上部だということを知るとお近付きになりたいというそれだけの理由で陸上部に入っていくことになります。
今作は陸上部(=運動部)に恋愛を絡めた二段仕立てとなってはいますが、陸上においては主人公の動機が不純な所からのスタートなため、簡易的な言葉で表現するのならば陸上(強いては運動部とも言い換えられる)を舐めている描写ががっつり差し込まれます。

前半は舐めている→中盤からは真摯な思い入れにはなるものの描写が浅い&主人公の才能開花で片付ける浅さにうへぇーという気兼ね

運動部での青春のようなイメージを巧みに表現してくれることを望んで読み進めた人を失望させる可能性が多分に含まれており、それはひとえに主人公の性格付けの影響が強いといえるため、総じて不愉快と作品を読んで感じてしまう人が多数派のように思います。
特に私も含めですが、学生時代に運動部で打ち込んだ層にとっては今作の運動部周りの描写(主人公の態度を含めた)は腑に落ちないだろうな、と。
加えてラストの終わり方には私自身納得がいっていません。具体的にはネタバレになってしまいますので控えますが、作品は全18巻を第一部第二部というように区切りがついており、後半に入ると陸上の要素……?という様相を呈します。
陸上の柱と恋愛の柱と位置付けるならばその終わりは恋愛の柱をとったといえるでしょう。
少年誌でそう攻めてくるかという問題提起をさせる展開に発展していくのですが、全てが浅い。
浅いが故にそう結論つけてしまうのに納得がいかない。
これは私が感じたことではありますが、大多数は同じようなもやもやを感じてしまうのではないかと思います。
もちろん作品そのものはハッピーエンドの方向で完結するので、それを見れての良かった!という感覚はあるでしょう。
週間連載っていうのも練りこみの問題であったんでしょうか。

そんな中で、です!

これも駄目あれも駄目ではそれこそただの駄作なわけですが、今作(作者とも言い換えられる)の持つ秘めたポテンシャルにこそ今回のレビューで着目する魅力が詰まっているのです。
大きく分けると2点です。
始めの1点は場面場面での描写の妙です。
青春時代の恋愛というのは淡々しくも痛々しい、恥ずかしい……そういった要素がごちゃまぜになっている塊のような繊細なものだと思いますが、今作の主人公を痛烈に上記で批判したもののその主人公を用いてぶっとんだ展開を魅せることにかけては類稀な描写力を持っています。
これは別段貶すようなことを言っているわけではなく、何と言いましょうか。
切り詰めて切り詰めた末の剥き出し感、目を背けて体をくねらせて頬が緩んでしまうようなやり取りを描くことが出来る作風でしょうか。
結構冷静に見つめると恥ずかしい、純粋な展開というものを惜しげもなく、そして強引な展開の仕方でポイントになる場面場面で描写するその鋭利さ、どの漫画家にも出来る芸当ではありません。
物語そのものの深みはあまり感じられないものの、目まぐるしく変わる展開とポイントでのその描写力、考えるよりも感じるというスタンスに立って読むとなかなかのにやにや指数を与えてくれる作品だと思っています。
そして次の1点はヒロイン・朝比奈 涼風(あさひな すずか)のツンデレです。
表紙画像で言う所の右手前の人物です。
なんという破壊力。
なんという破壊力。
なんとい(ry
是非ツンデレ好きは目にしなければ、ツンデレ好きにとっては避けては通れぬ人物の1人だと思います。
思春期の恥ずかしさを突き詰めれば突き詰めるほど純粋な高純度な描写になっていくものですが、歯止めをしない作者の作風は個人的にはめしうま3杯状態。
作者の場面場面での描写力に極上ツンデレの競演……、にやにや好きでいてかつ上記で挙げた負の側面を上手に読み込む上で脳内に押さえ込んで面白さを見出せる、私も含めたそんな人にこそオススメしたい作品です。

最後に作品を簡潔に総括しておきますと、

前半~:ぶっとんだ展開ながらにやにや指数を確保でき、主人公の成長を生ぬるく見守れる
中盤~:作風に飼いならされるかの如く慣れてきた所で物語が迷走し始める
後半~:陸上要素って何だったっけ?衝撃の展開とその納め方に不満
読後~:決して晴れやかではないけれど作者の作者たる個性を感じられて満足




ここからは余談になります。かなりリアルタイムの更新でこのレビューを読まれている人以外にはどうでもいい話になりますが、この記事はアクシデントにより1度全て文章が消えてしまいましたw
バックアップも出来ておらず、精神的に参りました。
本来は今書いている文章量の1.5倍にて濃密に書いておりましたが、流石に消えてすぐ取り掛かってではここまでが限界でした。
かなり端的な表現になってしまった感はありますが、言いたいことは書けたかなと思ってます。
驚いたのは前に書いた文章とは全く違う文面になっているということです。
レビューもその場その時の一期一会なんですね。
今回のレビューは同作者の今作の次の連載作品の布石としてレビューさせていただきましたが、次回作のレビューを書いた際にはリンクとして繋げたいと思います。
また今作は2005年にアニメ化しましたが、オープニングテーマ「スタートライン」、エンディングテーマ「青いフィールド」などはともに青春時代の明るい感じと疾走感の混ざった素敵なアニソンだと思ってます。
そうですね、青臭い青春に抵抗感を覚えない人は是非とも今作を読んで欲しいと思ってます。
合わないと思う人が多数かも知れませんが、こういう特徴の持った作品は恋愛漫画の中には必要だと思います。
でも陸上要素って大事な作品の柱だっただけにラストの流れはもう少し練れていたらもっと一般的な側面で良作になっていたかも知れないよなぁとしみじみ思います。
まぁ少年誌での展開であぁもっていくというだけでかなりの否定意見が生まれることは明白だったろうに、その作品としての魅せ方すらも中途半端にしか描かれなかったわけですから作品の質自体が良いとは言えないでしょう。
私としてはその中で通してハラハラドキドキさせてくれた場面力とでもいうものや、ヒロインのツンデレの精度、そして次回作で変貌を遂げる今作を踏まえての安定感を垣間見て、レビューさせてもらわねばということでレビューさせていただきました。

評価の話をさせていただくならば、個人的には2でもいいと思っているんですよね。ただしこれは次回作への布石ということもあり、次回作である君のいる町では1ランク以上の上の評価をつけようと思っているのでその際に今作の位置付けなどもゆっくり語りたいと思いますっ。そもそも今作の展開のぶっとび加減やストーリーとしての軸の扱いの側面をみれば、手放しで褒めることは出来ませんし、ラストの終わらせ方もハッピーエンドであればいいという問題でもないと思うんですよね。ピュアという側面の良さは個人的には2の特出した魅力に当てはまるとは思っているのですが、私の評価によって購入する層も少なくともいることを考えるとあえての世間体での1という側面はあると思います。公式には1だけれども裏事情としては()で2~3のポテンシャルありということでひとつ捉えていただければ幸いです。

※満を持して次作レビュー→君のいる町

※このレビューは1~18巻(全巻)既読時のレビューになります


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Date:2009/05/08
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